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薬局の保険調剤(調剤報酬点数表:在宅患者緊急時等共同指導料)のコラムです。保険薬局・保険薬剤師への個別指導、監査への帯同は、指導監査に強い弁護士にご相談下さい。

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薬局・薬剤師の保険調剤(18):在宅患者緊急時等共同指導料

薬局の個別指導、監査に強い弁護士の鈴木陽介です。


ここでは、薬局の保険調剤(調剤報酬点数表:在宅患者緊急時等共同指導料)についてご説明します。内容は、厚生労働省保健局医療課医療指導監査室の公表資料「保険調剤の理解のために(平成28年度)」に基づいており、弁護士鈴木が適宜加筆修正等しています。

薬局・薬剤師の個別指導と監査については、以下のコラムもご覧いただければ幸いです。

【コラム】薬局の個別指導と監査の上手な対応法

調剤報酬の算定方法 別表第三 調剤報酬点数表(9)


 在宅患者緊急時等共同指導料

区分15の3 在宅患者緊急時等共同指導料

区分15の3 在宅患者緊急時等共同指導料 700点
注1 訪問薬剤管理指導を実施している保険薬局の保険薬剤師が、在宅での療養を行っている患者であって通院が困難なものの状態の急変等に伴い、当該患者の在宅療養を担う保険医療機関の保険医の求めにより、当該保険医療機関の保険医等、歯科訪問診療を実施している保険医療機関の保険医である歯科医師等、訪問看護ステーションの看護師等又は居宅介護支援事業者の介護支援専門員と共同で患家に赴き、カンファレンスに参加し、それらの者と共同で療養上必要な指導を行った場合に、月2回に限り算定する。
2 麻薬の投薬が行われている患者に対して、麻薬の使用に関し、その服用及び保管の状況、副作用の有無等について患者に確認し、必要な薬学的管理及び指導を行った場合は、1回につき100点を所定点数に加算する。
3 保険薬局の所在地と患家の所在地との距離が16キロメートルを超えた場合にあっては、特殊の事情があった場合を除き算定できない。
4 区分番号15の2に掲げる在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料は、別に算定できない。



<薬学管理料>
区分15の3 在宅患者緊急時等共同指導料

(1)在宅患者緊急時等共同指導料は、在宅での療養を行っている患者の状態の急変や診療方針の変更等の際、当該患者に対する診療等を行う医療関係職種等(居宅介護支援事業者の介護支援専門員を含む。以下同じ。)が一堂に会しカンファレンスを行うことで、より適切な治療方針を立てることが可能となるとともに、カンファレンスの参加者の間で診療方針の変更等の情報を的確に共有することができ、患者及び家族が安心して療養生活を送ることに資することから、そのような取組を評価するものである。
(2)在宅患者緊急時等共同指導料は、訪問薬剤管理指導を実施している保険薬局の保険薬剤師が、在宅での療養を行っている患者であって通院が困難なものの病状の急変や、診療方針の大幅な変更等の必要が生じたことに伴い、当該患者の在宅療養を担う保険医療機関の保険医の求めにより、患家を訪問し、関係する医療関係職種等と共同でカンファレンスを行うとともに、共有した当該患者の診療情報及び当該カンファレンスの結果を踏まえ、計画的な訪問薬剤管理指導の内容に加えて患者に対し療養上必要な薬学的管理指導を行った場合に、月2回に限り算定する。なお、当該カンファレンスを行った日と異なる日に当該薬学的管理指導を行った場合でも算定できるが、当該カンファレンスを行った日以降速やかに薬学的管理指導を行うものであること。また、カンファレンス及びそれに基づく薬学的管理指導1回につき1回に限り算定する。
(3)当該カンファレンスは、原則として、患家で行うこととするが、患者又は家族が患家以外の場所でのカンファレンスを希望する場合はこの限りでない。
(4)在宅患者緊急時等共同指導料を算定するためには、薬剤服用歴の記録に「区分番号10」の(3)の記載事項に加えて、少なくとも次の事項について記載されていなければならない。
ア カンファレンス及び薬学的管理指導の実施日、薬学的管理指導を行った薬剤師の氏名並びにカンファレンスに参加した医療関係職種等の氏名
イ 当該患者の在宅療養を担う保険医療機関の保険医から要請があって患家を訪問し、他の医療関係職種等と共同してカンファレンスを行い、その結果を踏まえて薬学的管理指導を実施した旨及びその理由
ウ カンファレンスの要点及びカンファレンスの結果を踏まえて実施した薬学的管理指導の内容(服薬状況、副作用、相互作用等に関する確認等を含む。)
エ 当該保険医に対して提供した訪問結果に関する情報の要点
(5)在宅患者緊急時等共同指導料を算定する場合は、「区分番号15」の在宅患者訪問薬剤管理指導料は別に算定できない。
(6)麻薬管理指導加算
ア 麻薬管理指導加算は、麻薬の投薬が行われている患者に対して、投与される麻薬の服用状況、残薬の状況及び保管状況について確認し、残薬の適切な取扱方法も含めた保管取扱い上の注意等に関し必要な指導を行うとともに、麻薬による鎮痛等の効果や副作用の有無の確認を行い、必要な薬学的管理指導を行った場合に算定する。
イ 「注2」の麻薬管理指導加算は、在宅患者緊急時等共同指導料が算定されていない場合は算定できない。
ウ 麻薬管理指導加算を算定するためには、薬剤服用歴の記録に「区分番号10」の(3)及び「区分番号15の3」の(4)の記載事項に加えて、少なくとも次の事項について記載されていなければならない。
(イ)訪問に際して実施した麻薬に係る薬学的管理指導の内容(麻薬の保管管理状況、服薬状況、残薬の状況、麻薬注射剤等の併用薬剤、疼痛緩和等の状況、麻薬の継続又は増量投与による副作用の有無などの確認等)
(ロ)訪問に際して行った患者・家族への指導の要点(麻薬に係る服薬指導、残薬の適切な取扱方法も含めた保管管理の指導等)
(ハ)当該患者の在宅療養を担う保険医療機関の保険医に対して提供した訪問結果に関する情報(麻薬の服薬状況、疼痛緩和及び副作用等の状況、服薬指導の要点等に関する事項を含む。)の要点
(ニ)患者又は家族から返納された麻薬の廃棄に関する事項(都道府県知事に届け出た麻薬廃棄届の写しを薬剤服用歴の記録に添付することで差し支えない。)
(7)保険薬局の所在地と患家の所在地との距離が16キロメートルを超える訪問薬剤管理指導については、患家の所在地から16キロメートルの圏域の内側に、在宅患者訪問薬剤管理指導を行う旨を届け出ている薬局が存在しないなど、当該保険薬局からの訪問薬剤管理指導を必要とする特殊な事情がある場合に認められるものであって、この場合の在宅患者緊急時等共同指導料の算定については16キロメートル以内の場合と同様、本区分及び「注2」により算定する。特殊な事情もなく、特に患家の希望により16キロメートルを超えて療養上必要な指導を行った場合の在宅患者緊急時等共同指導料は保険診療としては認められないことから、患者負担とする。この場合において、「保険薬局の所在地と患家の所在地との距離が16キロメートルを超えた場合」とは、患家を中心とする半径16キロメートルの圏域の外側に当該保険薬局が所在する場合をいう。
 ただし、平成24年3月31日以前に「区分番号15」の「注1」に規定する医師の指示があった患者については、当該規定は適用しないものであること。


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