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薬局個別指導での、在宅患者訪問薬剤管理指導料の指摘事項です。保険薬局・保険薬剤師の個別指導、監査は、薬局の指導監査に強い弁護士にご相談下さい。

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個別指導の指摘事項(8):在宅患者訪問薬剤管理指導料

薬局の個別指導、監査に強い弁護士の鈴木陽介です。


ここでは、厚生労働省の保険局医療課医療指導監査室が作成した「保険調剤確認事項リスト(薬局)平成30年度改定版(ver.1809)」に基づき、在宅患者訪問薬剤管理指導料に関する個別指導での指摘事項をご説明します。

薬局・薬剤師の個別指導と監査については、以下のコラムもご覧いただければ幸いです。

【コラム】薬局の個別指導と監査の上手な対応法

Ⅲ 薬学管理料に関する事項


 Ⅲ-8 在宅患者訪問薬剤管理指導料

(1)在宅患者訪問薬剤管理指導料について、次の不適切な例が認められたので改めること。
ア 単一建物診療患者の人数に従った算定点数が誤っている。
イ 末期の悪性腫瘍の患者及び中心静脈栄養法の対象患者以外について、月4回を超えて算定している。
ウ 末期の悪性腫瘍の患者及び中心静脈栄養法の対象患者以外の患者について、算定する日の間隔が6日以上となっていない。
エ 末期の悪性腫瘍の患者及び中心静脈栄養法の対象患者に対して、[週2回 ・ 月8回 ]を超えて算定している。
オ 在宅での療養を行っていない患者に対して算定している。
カ 通院が困難でない患者に対して算定している。
キ 医師の指示がない患者に対して算定している。
ク 薬学的管理指導計画を策定していない。
ケ 当該指示を行った医師に対して、訪問結果の必要な情報提供を文書で行っていない。
コ 他の保険医療機関又は保険薬局の薬剤師が訪問薬剤管理指導を行っている患者に対して算定している。
サ 薬学的管理指導計画に次の事項を記載していない。
 実施すべき指導の内容
 患家への訪問回数・訪問間隔
シ 薬学的管理指導計画を保存していない。
ス 薬学的管理指導計画を1月に1回見直していない。
セ 薬剤服用歴の記録に次の事項の記載が[ ない ・ 不適切である・ 不十分である ]。
(区分番号10の記載事項)
 患者の基礎情報
  氏名
  生年月日
  性別
  被保険者証の記号番号
  住所
  必要に応じて緊急時の連絡先等
 処方及び調剤内容
  保険医療機関名及び処方医氏名
  処方日
  処方内容
  調剤日
  処方内容に関する照会の内容等
 患者の体質
  アレルギー歴
  副作用歴
 薬学的管理に必要な患者の生活像
 後発医薬品の使用に関する患者の意向
 疾患に関する情報
  既往歴
  合併症
  他科受診において加療中の疾患に関するもの
 併用薬(要指導医薬品、一般用医薬品、医薬部外品及び健康食品を含む。)等の状況
 服用薬と相互作用が認められる飲食物の摂取状況
 服薬状況(残薬の状況を含む。)
 服薬中の体調の変化(副作用が疑われる症状など)
 患者又はその家族等からの相談事項の要点
 服薬指導の要点
 手帳活用の有無
  手帳を活用しなかった場合はその理由と患者への指導の有無
 今後の継続的な薬学的管理及び指導の留意点
 指導した保険薬剤師の氏名
(少なくとも記載されていなければならない事項)
 訪問の実施日
 訪問した薬剤師の氏名
 処方医から提供された情報の要点
 訪問に際して実施した薬学的管理指導の内容(薬剤の保管状況、服薬状況、残薬の状況、投薬後の併用薬剤、投薬後の併診、副作用、重複服用、相互作用等に関する確認、実施した服薬支援措置等)
 処方医に対して提供した訪問結果に関する情報の要点
 処方医以外の医療関係職種から提供された情報の要点及び当該医療関係職種に提供した訪問結果に関する情報の要点
(サポート薬局の薬剤師が訪問薬剤管理指導を行った場合)
 薬学的管理指導計画の内容を共有していない。
 あらかじめ当該患者又はその家族等の同意を得ていない。
 薬剤服用歴の記録を記載し、在宅基幹薬局と当該記録の内容を共有していない。
ソ 在宅患者訪問薬剤管理指導料1、2及び3を合わせて保険薬剤師1人につき週40回を超えて算定している。
タ 在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定した月に、[ 薬剤服用歴管理指導料 ・ かかりつけ薬剤師指導料・ かかりつけ薬剤師包括管理料 ・ 外来服薬支援料 ・ 服薬情報等提供料 ]を算定している。

(麻薬管理指導加算)
(2)麻薬管理指導加算について、次の不適切な例が認められたので改めること。
薬剤服用歴の記録に、次の事項の記載が[ ない ・ 不適切である・ 不十分である ]。
(ア)訪問した際に実施した麻薬に係る薬学的管理指導の内容
 麻薬の保管管理状況
 服薬状況
 残薬の状況
 麻薬注射剤等の併用薬剤
 疼痛緩和の状況
 麻薬の継続又は増量投与による副作用の有無
(イ)訪問した際に行った患者・家族への指導の要点
 麻薬に係る服薬指導
 残薬の適切な取扱方法も含めた保管管理の指導
(ウ)処方医に対して提供した訪問結果に関する情報の要点
 麻薬の服薬状況
 疼痛緩和及び副作用の状況
 服薬指導の要点
(エ)返納された麻薬の廃棄に関する事項 (都道府県知事に届け出た麻薬廃棄届の写しの添付でも可)

(乳幼児加算)
(3)乳幼児加算について、次の不適切な例が認められたので改めること。

乳幼児に係る薬学的管理指導の際に、体重、適切な剤形その他必要な事項等について、確認を行っていない。

(患家との距離要件)
(4)特殊な事情もなく、患家との距離が16キロメートルを超えているものについて、在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している不適切な例が認められたので改めること。



薬局個別指導に臨む薬局の方は、お電話下さい。指導への対応を弁護士がアドバイスします。

薬局・薬剤師の指導、監査のコラム


薬局・薬剤師の指導、監査のコラムの一覧です。
在宅患者訪問薬剤管理指導料の指摘事項の他、様々なコラムを掲載しています。
個別指導(薬局)の際に、また日常の薬局運営にご活用下さい。

 薬局の指導監査

1 薬局の個別指導と監査

 薬局個別指導での保険調剤確認事項リスト

1  個別指導の指摘事項(1):処方箋の取扱い、処方内容の変更

2  個別指導の指摘事項(2):調剤、調剤済処方箋の取扱い

3  個別指導の指摘事項(3):調剤基本料、地域支援体制加算

4  個別指導の指摘事項(4):後発医薬品調剤体制加算、調剤料

5  個別指導の指摘事項(5):薬剤服用歴管理指導料、薬歴の記録

6  個別指導の指摘事項(6):調剤報酬明細書、麻薬管理指導加算

7  個別指導の指摘事項(7):かかりつけ薬剤師指導料

8  個別指導の指摘事項(8):在宅患者訪問薬剤管理指導料

9  個別指導の指摘事項(9):在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料

10 個別指導の指摘事項(10):在宅患者緊急時等共同指導料

11 個別指導の指摘事項(11):保険薬局の独立性

12 個別指導の指摘事項(12):保険外併用療養費、保険外負担

 保険薬局・保険薬剤師の取消の実例

1  保険薬局・薬剤師の取消の実例(1):情報提供の個別指導

2  保険薬局・薬剤師の取消の実例(2):無資格調剤による取消

3  保険薬局・薬剤師の取消の実例(3):監査拒否による取消処分

4  保険薬局・薬剤師の取消の実例(4):虚偽の処方せんの不正請求

5  保険薬局・薬剤師の取消の実例(5):別薬局の調剤分の不正請求

6  保険薬局・薬剤師の取消の実例(6):医院の個別指導からの監査

7  保険薬局・薬剤師の取消の実例(7):架空請求有罪判決での監査

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