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薬局の保険調剤(薬剤服用歴管理指導料、薬剤管理料)のコラムです。保険薬局・保険薬剤師への個別指導、監査への帯同は、指導監査に強い弁護士にご相談下さい。

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薬局・薬剤師の保険調剤(5):薬学管理料・薬剤服用歴管理指導料

個別指導の書籍を出版し、薬局の個別指導、監査に強い弁護士の鈴木陽介です。


ここでは、薬局の保険調剤(薬剤管理料:薬剤服用歴管理指導料)についてご説明します。内容は、厚生労働省保健局医療課医療指導監査室の公表資料「保険調剤の理解のために(平成28年度)」に基づいており、弁護士鈴木が適宜加筆修正等しています。

薬局・薬剤師の個別指導と監査については、以下のコラムもご覧いただければ幸いです。

【コラム】薬局の個別指導と監査の上手な対応法

V 調剤報酬点数表の留意事項:5 薬学管理料


○ 患者等のプライバシーに十分配慮した上で実施しなければならない。
○ 薬学管理料における各種指導や情報提供は、その時点における個々の患者の状態等を考慮して、当該患者にとって何が必要かをその都度判断することが必要である。
○ 単に前回算定したからとの理由や機械的に一律に算定を行うような行為は不適切。


 1 薬剤服用歴管理指導料

改定後
薬剤服用歴管理指導料1

(原則6月以内に処方せんを持参した患者に対して行った場合)
38点

薬剤服用歴管理指導料2
(1の患者以外の患者に対して行った場合)
50点

薬剤服用歴管理指導料の特例
(手帳を持参していない患者又は調剤基本料1若しくは調剤基本料4以外の調剤基本料を算定する保険薬局に処方せんを持参した患者に対して行った場合)
50点

・薬剤情報提供文書の提供と説明
・薬剤服用歴の記録とそれに基づく指導
・お薬手帳の記載
・残薬確認
・後発医薬品に関する情報の提供

薬剤服用歴管理指導料3
(特別養護老人ホーム入所者に対して行った場合)
38点

・薬剤情報提供文書の提供と説明
・薬剤服用歴の記録とそれに基づく指導
・お薬手帳の記載
・残薬確認
・必要に応じて後発医薬品に関する情報の提供

@ 薬剤服用歴の記録
○ 薬剤服用歴の記録は患者情報を集積したものであり、適切な服薬指導を行うためには必要不可欠なものである。
○ 処方せんの受付の都度、患者情報を確認し、新たに収集した患者の情報を踏まえた上で、その都度過去の薬歴を参照した上で、必要な服薬指導を行う。
○ 薬剤服用歴の記録は、調剤報酬請求(薬学管理料)の根拠となる記録である。
○ 薬剤服用歴の記録への記載について、指導後速やかに完了させるとともに、同一患者についての全ての記録が必要に応じ直ちに参照できるよう患者ごとに保存・管理する。
○ 疾病に関する一般的な生活指導は薬学的管理とは言えない。
(記載事項)
ア 患者についての記録
氏名・生年月日・性別・被保険者証の記号番号・住所・緊急時の連絡先等
イ 処方についての記録
処方した保険医療機関名及び保険医氏名・処方日・処方内容等
ウ 調剤についての記録
調剤日・処方内容に関する照会の要点等
エ 患者についての情報の記録
患者の体質・アレルギー歴・副作用歴等
オ 患者又はその家族等からの相談事項の要点
カ 服薬状況
キ 残薬の状況
ク 患者の服薬中の体調の変化
ケ 併用薬等の情報
コ 合併症を含む既往歴に関する情報
サ 他科受診の有無
シ 副作用が疑われる症状の有無
ス 飲食物(薬剤との相互作用)の摂取状況等
セ 後発医薬品の使用に関する患者の意向
ソ 手帳による情報提供の状況
タ 服薬指導の要点
チ 指導した保険薬剤師の氏名
(薬剤服用歴の記録の保存について)
・ 薬剤服用歴の記録は、同一患者についてのすべての記録が必要に応じ直ちに参照できるよう保存・管理すること。
・ 最終の記入の日から起算して3年間保存すること。
(電磁的方法により薬剤服用歴の記録等を保存する場合の留意事項)
医療情報システムの安全管理に関するガイドライン4.3版 平成28年3月 厚生労働省
・ 真正性、見読性、保存性が確保されていること
・ 運用管理規定を定めること
・ 患者のプライバシー保護に留意すること

A 薬剤服用歴管理指導料における情報提供の文書(「薬剤情報提供文書」)
○ 情報提供の内容は個々の患者の病状に応じた内容となっていなければならない。
○ 処方された薬剤の用法・用量が不明確であれば正確な情報提供は不可能である。
○ 薬剤情報提供文書について、処方内容が前回と同様の場合等においては、必ずしも指導の都度、交付する必要はない。(※交付しない場合は、その理由を薬剤服用歴の記録に記載する。)
(記載事項)
ア 当該薬剤の名称(現に調剤した薬剤の名称)、形状(色、剤形等)
イ 用法、用量、効能、効果
ウ 副作用及び相互作用
エ 服用及び保管取扱い上の注意事項
オ 保険薬局の名称、情報提供を行った保険薬剤師の氏名
カ 保険薬局又は保険薬剤師の連絡先等
キ 投薬に係る薬剤に対する後発医薬品に関する情報(後発医薬品の有無及び価格に関する情報を含む。)

B お薬手帳
○ 継続した薬剤の情報を提供することにより、患者に経時的に記載された薬歴を所持してもらい薬剤使用の適正を図る。
○ 手帳については、患者に手帳を保有することの意義、役割及び利用方法等について十分な説明を行い、患者の理解を得た上で提供することとし、患者の意向を確認した上で手帳を用いないこととした場合及び複数の手帳を1冊にまとめなか
った場合にあってはその理由を薬剤服用歴の記録に記載する。
○ 電子版の手帳について、紙媒体と同等の機能を有する場合には、算定上、紙媒体と同様の取扱いとする。
ア 「手帳」とは、経時的に薬剤の記録が記入でき、以下の事項を記録する欄がある薬剤の記録用の手帳をいう。
・患者の氏名、生年月日、連絡先等患者に関する記録
・患者のアレルギー歴、副作用歴等薬物療法の基礎となる記録
・患者の主な既往歴等疾病に関する記録
 手帳の当該欄については、保険薬局において適切に記載されていることを確認するとともに、記載されていない場合には、患者に聴取の上記入するか、患者本人による記入を指導するなどして、手帳が有効に活用されるよう努める。
イ 電子版の手帳については、「お薬手帳(電子版)の運用上の留意事項について」(平成27年11月27日薬生総発第1127第4号)の「第三 運営事業者等が留意すべき事項」を満たした手帳であれば、紙媒体の手帳と同様の取扱いとする。その際、保険薬局においては、同通知の「第二 提供薬局等が留意すべき事項」を満たす必要がある。

C 一般名処方における後発医薬品選択の明確化
・ 一般名処方が行われた医薬品については、原則として後発医薬品を調剤することとする。
・ 患者に対し後発医薬品の有効性、安全性や品質について適切に説明した上で、後発医薬品を調剤しなかった場合は、その理由を調剤報酬明細書の摘要欄に記載

D 重複投薬・相互作用等防止加算
 医師と連携して服用薬の減薬等に取り組んだことを評価するため、重複投薬・相互作用防止加算(薬剤服用歴管理指導料等への加算)については、算定可能な範囲を見直す。見直しに伴い、疑義照会により処方内容に変更がなかった場合の評価は廃止する。(平成28年度)
・ 重複投薬・相互作用等防止加算は、薬剤服用歴の記録又は患者及びその家族等からの情報等に基づき、次の内容について、処方医に対して連絡・確認を行い、処方の変更が行われた場合に算定する。ただし、複数の項目に該当した場合であっても、重複して算定することはできない。なお、薬剤服用歴管理指導料を算定していない場合は、当該加算は算定できない。
(イ)併用薬との重複投薬(薬理作用が類似する場合を含む。)
(ロ)併用薬、飲食物等との相互作用
(ハ)残薬
(ニ)そのほか薬学的観点から必要と認める事項
・ 重複投薬・相互作用等防止加算の対象となる事項について、処方医に連絡・確認を行った内容の要点、変更内容を薬剤服用歴の記録に記載する。
・ 同時に複数の処方せんを受け付け、複数の処方せんについて薬剤を変更した場合であっても、1回に限り算定する。

E 特定薬剤管理指導加算
・ 特に安全管理が必要な医薬品について、患者又はその家族等に当該薬剤が特に安全管理が必要な医薬品である旨を伝えること。
・ 当該薬剤についてこれまでの指導内容等も踏まえ適切な指導を行うこと。
・ 特に安全管理が必要な医薬品が複数処方されている場合には、そのすべてについて必要な薬学的管理及び指導を行うこと。
・ 対象となる医薬品に関して患者又はその家族等に対して確認した内容及び行った指導の要点について、薬剤服用歴の記録に記載すること。
・ 特に安全管理が必要な医薬品とは、抗悪性腫瘍剤、免疫抑制剤、不整脈用剤、抗てんかん剤、血液凝固阻止剤、ジギタリス製剤、テオフィリン製剤、カリウム製剤(注射薬に限る。)、精神神経用剤、糖尿病用剤、膵臓ホルモン剤及び抗HIV薬をいう。なお、具体的な対象薬剤については、その一覧を厚生労働省のホームページに掲載している。

F 乳幼児服薬指導加算
・ 乳幼児に係る処方せんの受付の際に、体重、適切な剤形等の確認を行う。
・ 患者の家族等に対して適切な服薬方法等の必要な服薬指導を行う。
・ 加算を算定した処方せん中の薬剤の服用期間中に患者の家族等から当該薬剤に係る問い合わせがあった場合には、適切な対応及び指導等を行うこと。
・ 処方せん受付の際の確認内容及び指導の要点について、薬剤服用歴の記録及び手帳に記載する。


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