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在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料での麻薬管理指導加算(緊訪)の算定での厚生局の指摘事項(薬局)、算定留意事項の、弁護士によるコラムです。

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薬局保険調剤指摘事項(61):麻薬管理指導加算(緊訪)

薬局の個別指導・監査に強い、弁護士の鈴木陽介です。

サンベル法律事務所は、全国からご依頼頂き、指導監査に対応しています。

個別指導・監査には、弁護士を同席させるべきです。まずはご相談下さい。


ここでは、薬局の保険調剤に関して、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料の麻薬管理指導加算の算定での留意事項、確認事項、個別指導での指摘事項などについてご説明します。

ご説明は、厚生労働省保険局医療課医療指導監査室の保険調剤確認事項リスト(薬局)令和6年度改訂版に基づくもので、弁護士鈴木が適宜加筆修正等しています。最新の取扱いではない可能性や、また、地域などにより運用等異なる場合があることに注意が必要です。

なお、薬局の個別指導と監査、新規個別指導については、対応法など記載しておりますので、以下のコラムをご覧いただければ幸いです。

【コラム】1 個別指導(薬局・薬剤師)の対応法

     2 新規個別指導(薬局・薬剤師)の対応法

麻薬管理指導加算(在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料)指摘事項


 1 麻薬管理指導加算(緊訪)の不適切な算定

麻薬管理指導加算について、次の不適切な例が認められたので改めること。

すなわち、
(1-1)麻薬の[服用状況・残薬の状況・保管状況]を確認していない。

(1-2)残薬の適切な取扱方法も含めた保管取扱い上の注意等に関し必要な指導を行っていない。

(1-3)麻薬による[鎮痛等の効果・患者の服薬中の体調の変化(副作用が疑われる症状など)の有無]の確認を行っていない。

(1-4)在宅療養を担う保険医に対して必要な情報提供を行っていない。

(2)薬剤服用歴等について、次の事項の記載が[ない・不適切である・不十分である]。
ア 訪問に際して実施した麻薬に係る薬学的管理指導の内容(麻薬の保管管理状況、服薬状況、残薬の状況、麻薬注射剤等の併用薬剤、疼痛緩和等の状況、麻薬の継続又は増量投与による患者の服薬中の体調の変化(副作用が疑われる症状など)の有無など)
イ 訪問に際して行った患者・家族への指導の要点(麻薬に係る服薬指導、残薬の適切な取扱方法も含めた保管管理の指導等)
ウ 在宅療養を担う保険医に対して提供した訪問結果に関する情報(麻薬の服薬状況、疼痛緩和及び患者の服薬中の体調の変化(副作用が疑われる症状など)等の状況、服薬指導の要点に関する事項を含む。)の要点
エ 患者又は家族から返納された麻薬の廃棄に関する事項(又は都道府県知事に届け出た麻薬廃棄届の写しの添付)

(3)在宅患者緊急オンライン薬剤管理指導料を算定した場合の加算点数が誤っている。

【コメント】
麻薬管理指導加算(在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料)では、上記のルールを遵守し、薬剤服用歴の的確な記載が求められます。

厚生局の新規個別指導、個別指導では、薬局の保険薬剤師においては、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料の麻薬管理指導加算についてもチェック・確認されるものと心得て、充実した係る薬剤服用歴の記載が望まれます。

参考:麻薬管理指導加算(緊訪)に関する留意事項通知(令和6年3月5日)
<薬学管理料>
区分15の2 在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料
(9) 麻薬管理指導加算
ア 麻薬管理指導加算は、麻薬の投薬が行われている患者に対して、投与される麻薬の服用状況、残薬の状況及び保管状況について確認し、残薬の適切な取扱方法も含めた保管取扱い上の注意等に関し必要な指導を行うとともに、麻薬による鎮痛等の効果や患者の服薬中の体調の変化(副作用が疑われる症状など)の有無の確認を行い、当該患者の在宅療養を担う保険医療機関の保険医に対して必要な情報提供を行った場合に算定する。ただし、在宅患者緊急オンライン薬剤管理指導料を算定する場合は、処方箋受付1回につき22点を所定点数に加算する。

イ 麻薬管理指導加算は、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料が算定されていない場合は算定できない。

ウ アの麻薬による鎮痛等の効果や患者の服薬中の体調の変化の有無の確認等に当たっては、「がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン」(日本緩和医療学会)、「新版 がん緩和ケアガイドブック」(日本医師会監修 厚生労働科学特別研究事業「適切な緩和ケア提供のための緩和ケアガイドブックの改訂に関する研究」班」)等の緩和ケアに関するガイドラインを参照して実施すること。

エ 麻薬管理指導加算を算定するためには、薬剤服用歴等に薬学管理料の通則(4)及び「15の2」在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料の(8)の記載事項に加えて、少なくとも次の事項について記載されていなければならない。
(イ) 訪問に際して実施した麻薬に係る薬学的管理指導の内容(麻薬の保管管理状況、服薬状況、残薬の状況、麻薬注射剤等の併用薬剤、疼痛緩和等の状況、麻薬の継続又は増量投与による患者の服薬中の体調の変化(副作用が疑われる症状など)の有無などの確認等)
(ロ) 訪問に際して行った患者・家族への指導の要点(麻薬に係る服薬指導、残薬の適切な取扱方法も含めた保管管理の指導等)
(ハ) 当該患者の在宅療養を担う保険医療機関の保険医に対して提供した訪問結果に関する情報(麻薬の服薬状況、疼痛緩和及び患者の服薬中の体調の変化(副作用が疑われる症状など)等の状況、服薬指導の要点等に関する事項を含む。)の要点
(ニ) 患者又は家族から返納された麻薬の廃棄に関する事項(都道府県知事に届け出た麻薬廃棄届の写しを薬剤服用歴等に添付することで差し支えない。)


厚生局の個別指導、監査に臨む薬局の方は、お電話下さい。適切な対応を弁護士がアドバイスします。


薬局・薬剤師の指導、監査のコラム


厚生局による薬局・薬剤師の個別指導と監査、保険調剤に関する弁護士のコラム一覧です。
薬局の在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料に係る麻薬管理指導加算(緊訪)の指摘事項、算定での留意事項の他、様々なコラムがございます。
個別指導(薬局)の際に、また日常の薬局運営にご活用下さい。

 薬局の指導監査

1  薬局の個別指導と監査

2  薬局の新規個別指導(新規指導)

 薬局の保険調剤での指摘事項

 在宅患者訪問薬剤管理指導料での指摘事項
1  薬局への指摘事項(53):在宅患者訪問薬剤管理

2  薬局への指摘事項(54):在宅患者オンライン

3  薬局への指摘事項(55):麻薬管理指導加算

4  薬局への指摘事項(56):在宅患者医療用麻薬

5  薬局への指摘事項(57):乳幼児加算

6  薬局への指摘事項(58):小児特定加算

7  薬局への指摘事項(59):在宅中心静脈栄養法

 在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料での指摘事項
8  薬局への指摘事項(60):在宅患者緊急訪問

9  薬局への指摘事項(61):麻薬管理指導加算

10 薬局への指摘事項(62):在宅患者医療用麻薬

11 薬局への指摘事項(63):乳幼児加算

12 薬局への指摘事項(64):小児特定加算

13 薬局への指摘事項(65):在宅中心静脈栄養法

14 薬局への指摘事項(66):夜間訪問、休日訪問

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